「断熱」用語集
内断熱工法
鉄筋コンクリート造等の構造体の室内側に断熱層を設ける工法。
内張断熱工法
木造または鉄骨造の構造体の室内側に断熱層を設ける工法。
外皮平均熱貫流率(UA値)
建物の内部と外気の温度差を1℃としたときに、建物内部から外皮を通じて外気へ移動する時間あたりの熱量を外皮面積の合計で除した値で、平成25年省エネルギー基準で新たに設けられた基準。建物外皮からの熱の逃げにくさを表し、数値が小さいほど建物からの熱損失が小さく、断熱性能が高い。(単位:W/m2・K)
気密材
空気移動を少なくする能力を持つ材料。
気密層
気密材で隙間なく連続的に構成された層。
気流止め
断熱効果を妨げる壁体内の空気の動きを止めるために、床と外壁・間仕切り壁の取り合い部分あるいは天井と外壁・間仕切り壁の取り合い部分に用いる部材。
建材トップランナー制度
2013年12月27日に「建材トップランナー制度」に関する政令等が交付され、翌日、施行となった。本政令では、グラスウール断熱材、ロックウール断熱材、及び、押出法ポリスチレンフォーム断熱材が対象製品となり、2020年4月より硬質ウレタンフォーム断熱材(ボード品)が追加された。
コールドドラフト
冬季に外気に接する外壁や窓ガラス面で冷却された室内空気が起こす下降気流。
遮熱複層ガラス
熱線吸収ガラス又は熱線反射ガラス等を使用して日射侵入率を低減した複層複層ガラス。
充填断熱工法
木造または鉄骨造の構造体の内部に断熱層を設ける工法。天井野縁の上に断熱材を敷き込む天井断熱、柱間に断熱材をはめこむ壁充填断熱、根太や大引き間に断熱材を敷きこむ床断熱を指す。
外断熱工法
鉄筋コンクリート造等の構造体の外気側に断熱層を設ける工法。屋根の合板の上に断熱材を敷設する屋根断熱、柱の外側に断熱材を張り付ける壁外張断熱、基礎に断熱材を打ち込んだり、張り付ける基礎断熱などを指す。
外張断熱工法
木造または鉄骨造の構造体の外気側に断熱層を設ける工法。
断熱
伝導、対流、放射による熱移動を防ぐこと。
断熱材
熱移動を少なくするための材料で、化学的性質と物理的構造で断熱性能を発揮する材料。
※見積や仕様書に各社の商品名が記載されているので、商品名にてご確認ください。
主な断熱材製品と問い合わせ先
※企業名(五十音順)
旭化成建材株式会社
- 【代表的断熱材製品】
- ネオマフォーム
- ジュピー
フクビ化学工業
株式会社
- 【代表的断熱材製品】
- フェノバボード
- フクフォーム
断熱層
断熱材で隙間なく連続的に構成された層。
通気層
内部結露防止のために、断熱層の外気側に設ける外気に開放された空気層。
低放射ガラス
板ガラスの表面に酸化スズや銀などの薄膜を施して遠赤外線の反射率を高めたガラス。Low-Eガラスともいう。
透湿抵抗
ある厚さの材料の水蒸気の透過のしにくさを表わす数値。
内部結露
壁体などの構成材中の水蒸気が、温度低下に伴って凝結する現象。
日射遮蔽
庇や外付ブラインド、遮熱性能の高い窓ガラスなどによって直射日光による日射熱の侵入を遮蔽すること。
日本工業規格(JIS:Japanese Industrial Standard)
工業標準化法に基づく国家規格。各種工業材料の規格や試験方法、用語などが定められている。
熱貫流率U
壁等の躯体を構成する断面各層の熱の「伝わり易さ」を表す数値で、外気側・室内側表面熱伝達抵抗および各層の熱抵抗の合計の値(熱貫流抵抗)の逆数。この値が小さいほど躯体の断熱性能が高いことを表す。 (単位:W/m2・K)
熱橋(ヒートブリッジ)
建築を構成する部位において、断面の熱貫流抵抗が局部的に小さい部分。
熱損失係数(Q値)
建物の内部と外気の温度差を1℃としたときに、建物内部から外気へ移動する時間あたりの熱量を床面積で除した値。建物からの熱の逃げにくさを表し、数値が小さいほど建物からの熱損失が小さく、断熱性能が高い。(単位:W/m2・K)
熱抵抗値R
部材の厚(m)を熱伝導率(W/mK)で除した値で、ある厚さの材料や断熱材の熱の「伝わりにくさ」を表す値。この値が大きいほど熱を通しにくいことを表す。(単位:m2・K/W)
熱伝導率λ
材料の熱の伝わり易さを表す物性値で、この値が小さい値ほど熱が伝わりにくく「断熱性能」が高い。材料の厚さに関係なく材料固有の「断熱性能」を表す。(単位:W/m・K)
表面結露
材料の熱の伝わり易さを表す物性値で、この値が小さい値ほど熱が伝わりにくく「断熱性能」が高い。材料の厚さに関係なく材料固有の「断熱性能」を表す。(単位:W/m・K)
複層ガラス
複数枚の板ガラスの間に中空層を設けて、空気の熱抵抗を利用して断熱性能を高めたガラス。空気の代わりにアルゴン、クリプトンなどの熱伝導率の低い気体を封入したもの、中空層を真空にしたものがある。
防湿
建物の外壁などの躯体や土間下などに、透湿抵抗の高い材料を設けて水蒸気の透過を防ぐこと。
防湿材
水蒸気の透過を少なくする能力を持つ材料。
防湿層
防湿材で隙間なく連続的に構成された層。
防露
躯体の表面結露や内部結露を防止する対策。表面結露防止のために断熱材を施工して室内側表面温度を室温に近い温度に維持すること、透湿抵抗の低い断熱材を使用する際に、断熱材内部への水蒸気の侵入を防湿層で抑止して内部結露を防止することなどをいう。
優良断熱材認証制度(EI制度)
一般社団法人日本建材・住宅設備産業協会が運用する制度で、優良な断熱材を認証し、「優良断熱材認証マーク」(EIマーク)を表示する制度。
断熱材を製造販売する事業者が認証された製品やカタログ等にEIマークを表示し、その中に熱伝導率λ、厚さt、熱抵抗値R等の熱性能を表記することにより、消費者が同じ尺度で異なる種類や事業者の断熱材の断熱性能を比較できる制度。