そもそも、
断熱のわるい家ってどんな家?
プロの目で、築45年の家をチェックしてみたよ!
断熱が悪い家はいったいどこから熱が逃げて
しまうのか? 一緒に見ていきましょう。
- 栃木県鹿沼市 軽量鉄骨2階建 築45年
- 断熱(屋根:薄いグラスウール使用、壁・床:無断熱)
- 外気温度:11.5℃、室内温度:19.0℃
- 石油ファンヒーターを使用)[調査日H31.1.8]
鉄骨系の梁が熱橋となり、屋根と外部のスキマから
暖気が外に逃げています。
(赤い箇所は熱が逃げているところ)
ガラスやアルミサッシ、給気口は熱が逃げやすく
(赤い箇所は熱が逃げているところ)、
古いタイプの窓は特に断熱性能が低いです
床からも熱は絶えず逃げ続けています
(青い箇所は熱が逃げて冷えているところ)
カーテンをすることで窓からの冷輻射を防ぐことができます。
断熱が不十分な家では、室内の熱が開口部(窓・ドア、給気口)、外壁や床などを通じて徐々に外に逃げてしまいます。また、熱を逃すだけでなく外から入る冷気もブロックできません。
これではずっと暖房し続けなければ、室内は暖かくならないはずです。
では、あなたの家はどうでしょう?
簡単なセルフチェックをしてみましょう。
窓ガラスは複層ガラスですか? 単層ガラスですか?
雪が積もると、他の家より屋根の雪が融けるのが早い?それとも遅い?
(早く融けるのは、暖気が漏れているという証拠です)
屋根裏をのぞいてみよう!
(押し入れやユニットバスから屋根裏がのぞけるよ)
間仕切り上部には隙間が見られる
床下をのぞいてみよう!(床下収納などからのぞけるよ)
隙間風が気になりますか?
結露はありますか?
あなたの家のセルフチェックはいかがでしたか?
ポイント数 | 評 価 |
---|---|
0point | 築年数が古い家は断熱がされていないことも あるでしょう。断熱リフォームを考えてみては? |
1〜2point | 暑かったり寒かったり、結露やカビなどの原因です。 しっかり断熱して快適な家を目指しましょう。 |
3〜5point | 折角の断熱効果が最大限に活かされていないことが予想されます。 もうひといきです。 |
6point | 適切な断熱工事がされていることが概ね確認できます。 |
「断熱リフォーム」チェックポイント
(戸建住宅の場合)
「断熱リフォーム」を行う場合のいくつか重要なポイントをまとめました。
ご検討の際にご参照下さい。
今すぐ断熱工事は難しい…とお考えの方に、
まずは、比較的身近な材料で
断熱効果を実感してみましょう。
サーモカメラで
DIY簡易断熱を検証!
外気温度:11.5℃、室内温度:19.0℃
窓に段ボールプラスチックを
貼り付けました
「段ボールプラスチック」を貼付
けた場所との温度差は、なんと…
5.6℃
も差がありました。
段ボールプラスチックの
熱を伝えにくくする効果で、冷気の浸入を和らげ、
貼っている部分は暖気を逃げにくくするという結果がでました。
床に発泡プラスチック系断熱材を敷きました
「発泡プラスチック系断熱材」を
敷いた床との温度差は、なんと…
2.4℃
も差がありました。
「足元が冷える」とよくいいますが、床は特に寒さを感じる場所、断熱が一番実感しやすい場所でもあります。発泡プラスチック系断熱材は他の断熱材と比べても高い断熱性能を持っていますので、効果が実感できます。
DIYの簡易的な断熱でも確かな効果が確認できました。
これらの商品はDIY取扱店で手に入りますので
一度、断熱効果を実感してみてはいかがでしょうか?
段ボールプラスチックを1としたときの、断熱効果を比較した数値例です
※熱抵抗値とは:物質の熱の伝わりにくさを表す値のことです。熱抵抗値の値が大きいほど熱が伝わりにくいことを表します。
※「熱伝導率」測定は、
JIS A 1412-2(熱流計法)に準拠
とはいえ、このようなDIY簡易断熱では、
あくまで部分的な効果に過ぎません。
↓リフォーム箇所別のコスト例がご覧いただけます
断熱リフォームのコスト比較例ついでに
断熱リフォームがお得!
改修時にわずかな断熱材の費用をプラスして
「断熱リフォーム」ができます。
- 屋根を新しくしたい
- 外壁をきれいにしたい
- 新しいキッチンにしたい
- お風呂を新しくしたい
- トイレをきれいにしたい
- 間取りを変えたい
■リフォーム時に
■キッチンリフォーム時に
■お風呂リフォーム時に
リフォーム工事と一緒に
断熱材を施工することで
手間も費用もお得になります。
健康維持への影響
屋外より家の中での発生が多い熱中症
屋外だけではなく、家でじっとしていても室温や湿度が高いと熱中症になる可能性が高くなります。特に救急搬送者が多いのは高齢者(65歳以上)で、「住宅等居住場所」での熱中症発生が全体の7割を占めています。(東京消防庁調べ)
昨今の気候変動で日本の年平均気温は上昇する傾向にあり、真夏日・猛暑日も増加傾向と予測されています。(環境省調べ)
こういった健康問題対策としても「断熱」は大きな意味を持ちます。
断熱性能が高いと入浴事故のリスクを低下
家庭内の死亡事故の多くが寒い時期の入浴中に起こっています。家の中や浴室が寒いことにより熱いお湯に長時間入浴しがちです。そうすると、のぼせなどの意識障害が起こり、熱中症になる可能性もあります。暖かい家の方が、入浴事故のリスクの抑制につながります。
アレルギーの発生を抑制する効果
室内に結露が発生すると、カビが発生しやすい環境となります。カビが発生するとそのカビを食べるダニやダニの糞などの影響によってアレルギーの発生要因となります。
結露は、温度が低いところに水蒸気が触れて「水」になる現象です。
断熱性能を高めること、室内の温度を高くしすぎないことが「結露・カビ」対策のポイントです。