空気の中に含むことが出来る水蒸気の量は温度によって変わります。
(注)空気中に含まれる水蒸気の量は、温度以外に気圧にも関係しますが、ここでは話を簡単にするために、平均的な気圧(1013ヘクトパスカル)での説明にします。
温度が低い場合には、含むことが出来る水蒸気の量は少なく、反対に温度が高いと多くの水蒸気を含むことが出来ます。
もうこれ以上含むことが出来ない状態を「飽和」といい、その時の蒸気量を「飽和蒸気量」といいます。
例えば10℃の時、1立方メートルの空気には最大9.4グラムの蒸気を含むことができ、20℃で17.2グラム、30℃になると30.4グラムになります。
そして、この飽和蒸気量の蒸気を含んでいる時を100%として表したものが、普段私たちが使う湿度(相対湿度)なのです。
例えば、30℃、相対湿度50%の時には
30.4グラム×50%=15.2グラム
の蒸気を含んでいます。
この空気が20℃に冷やされると、20℃の飽和蒸気量は17.2グラムですから、
15.2÷17.2=約0.88
と計算できて相対湿度が88%になることが分かります。
さらに同じ空気(蒸気を15.2グラム含んでいる)が10℃になると、10℃の飽和蒸気量は9.3グラムですので最大含むことが出来る蒸気量を超えてしまってます。この場合、
15.2グラム−9.3グラム=5.9グラムの蒸気が結露することになります。